ストッパーの位置について

消音ピアノの仕組み

 
 

ハンマーをストップするストッパーの適切な位置について説明します。

ストッパーの位置

レットオフと言う動作を前ページでご理解いただけたと思います。


シャンクストップ方式の消音ユニット(ストッパーでシャンクを止める方式)の場合はハンマーの先が弦に到達する直前に、レットオフを行ない、その直後にストッパーがシャンクを確実に捕らえることで消音機構が働きます。

通常、ピアノはレットオフが3mmに設定されていますので、下図の位置にストッパーがあれば、シャンクがストッパーの1mm手前でレットオフを行い、ハンマーが弦の2mm手前でストップされます。


ハンマーは打弦後(この場合はシャンクストップ後)に、その反動とバットスプリングの力及びブライドルテープの補助で急速に跳ね返り、

キャッチャーがバックチェックにくわえられて、停止します。

ストッパーが上記の位置に取付けられることが最適であるとご理解いただけたと思います。

しかし、現状では理想位置に取付けますとピアノやピアニシモ( p、pp )の演奏時には打弦を止めることができますが、フォルテやフォルテシモ( f、ff )演奏時には音漏れ(確実にハンマーがストップしない)現象が起きます。

では、なぜ強打時に音漏れがするのでしょうか?

それはストッパーが完全に固定されていないからです。


言い換えればシャンクがストッパーに当たる時に打鍵の力で、ストッパーが揺れてしまいます。

もしストッパーが理想の位置で完全に固定されているのであれば、レットオフはアコースティック演奏に近い位置で調整可能です。

現在、各メーカーより販売されている消音ユニットは構造上、少なからずこの揺れ現象が置きます。

ストッパーの揺れによる「音漏れ」の回避のために

「揺れ幅」を勘案し早く止める(ストップ距離を広く取る)と言う方法が一般的となっております。


ストッパーを理想位置にできるだけ近づけるには、

揺れの少ない、すなわち固定具合がしっかりとした

ストッパーシステムが必要であることをご理解ください。

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